第6章 葛藤
「おはよー!」
「はよ…」
相葉さんと大野さんが一緒に楽屋に入ってきた。
「おはようございます」
「翔ちゃんっ⁉どうしたの?」
相葉さんが少し大きめの声を出すと、翔さんが身じろぎをして目を覚ました。
「…んっ…あ、おはよう…皆来てたんだ」
体を起こす翔さんの前に相葉さんがしゃがみこみ翔さんを見上げる。
「翔ちゃん、具合悪い?また頭痛くなった?」
心配そうな顔をする相葉さんに微笑みかける翔さん。
「ごめんね、心配かけちゃって…
違うよ?昨日少し寝るの遅くなっちゃったから、休んでただけだよ」
「よかった~。ニノに膝枕されてるからさぁ、具合悪いのかと思っちゃったよ~」
「ほんとごめん…ニノがさ、膝を貸してくれるって言うから、甘えさせて貰っちゃった」
「翔ちゃんはがんばり屋さんだからね。甘えられる時は甘えていいんだよ」
相葉さんは立ち上がると、翔さんの頭をポンポンと優しく叩いた。
翔さんは少し困ったような顔をした。
「…俺は皆に優しくして貰えるような人間じゃないよ…」
「翔ちゃん?」
「ごめん…俺、皆に迷惑掛けてばかりだね…」
「翔くん、どうしたの?急にそんなこと言って…
俺たち、誰もそんなこと思ってないよ?」
潤くんも翔さんの近くに寄ってきた。
「うん、わかってる…ごめん、俺が勝手にそう思い込んでるだけだから」
「何かあった?今日の翔くん、謝ってばかりだよ?」
「ううん…何もないよ…」