第3章 欠落
初めて触れるその場所は、始めこそ俺の指を受け入れてはくれなかったが、すぐに2本、3本と指を増やしていけた。
翔さんもその行為をすんなりと受け止め、それはまるで大野さんとの歴史を物語っているようだった。
「あ、ん…ニノ。も、だいじょ、ぶだから…」
指を引き抜き俺を押し当てた。
「いくよ?翔さん…」
「んっ…はや、く…」
潤ませた瞳を俺に向ける…
俺は深呼吸をしてから、ゆっくりと腰を押し進めた。
「くっ…」
初めて入る翔さんの中は狭くて気持ちよくて直ぐにでも達してしまいそうだった。
全て収まると『ふ~っ』と、大きく息を吐いた。
「ニノ、動いて…」
翔さんが動かない俺に焦れて自ら腰を揺らした。
「あ、翔さん、待って!ヤバいからっ!」
「やぁっ!早くっ!」
俺はまた一つ大きく息を吸うとそのまま抽送を始めた。
「あ、あっ…」
翔さんの喘ぎ声に煽られ無心に腰を振る。
「あっ、あ…二ノ…もっと…ちょ、だい…」
翔さんに言われ更に動きを早めると翔さんの体が跳ね上がった。
「ああぁっ!」
その瞬間に中が締め付けられた。
「うわっ!翔さん、ダメだっ!」
「や、だ…もっ、と…」
「無理だって…」
翔さんは動けないでいる俺を押し倒し一度抜けると俺の腰に跨がり再び自ら差し込んだ。
「ああっ!」
俺の上で身悶える翔さんはとても妖艶だった。