第10章 誓言
車の中でもそうだったけど
マンションの駐車場から部屋に行くまでの間、ふたりは半端ないラブラブなオーラを放ち続けた。
運転する翔さんの横顔を見つめ続ける大野さん…その視線の先で幸せそうに微笑む翔さん。
エレベーター内でも、大野さんの横に寄り添うように立つ翔さん。
でも、不思議と嫌な感じはしないんだよな…ふたりがあまりにも自然体だから。
そうすることが、当たり前な事のようにすら感じる。
部屋の中に案内されると窓の外には、東京全体を見渡せるんじゃないかと思うくらいの夜景が広がっていた。
「すっごーい、高~い!」
窓際に走っていく相葉さん。
「すげぇな、家賃も高いんだろ?」
「ん~、まあそこそこ?
でもふたりで住む条件がここに住むことだったから、しょうがないよ」
「ほんとなら、こんな所じゃなくていいんだけど、翔と一緒に居るためだもんな」
翔さんを見て微笑む大野さん…
ほんとに大切にして貰ってるんだね、幸せそうで良かった。
大野さんがガラスで作られたキャビネットを開き、何かを手にして翔さんの元に戻ってきた。
「翔、手出して」
「え?今日もするの?皆いるのに?」
「そんなの関係ないだろ?家ん中なんだから」
「うん…」
翔さんが恥ずかしそうに返事をすると、大野さんが翔さんの手を取り指に指輪を差し込んだ。
「ほい、俺も」
もうひとつ持ってた指輪を翔さんに渡すと、今度は自分の手を翔さんに差し出した。
今度は翔さんが大野さんの指に指輪を差し込む。
「えー、なになに?いつもそんな事してんの?」
相葉さんが嬉しそうにふたりの元にやって来た。
「うん、外じゃ着けられないから…
智くんが作ってくれたから、無くすのも嫌だし
出掛けるときは外して、いつもあそこに並べて置いておくんだよ」
翔さんが頬を染めてはにかみながら話す。