• テキストサイズ

あの日の君に 《気象系BL》

第9章 深愛


飛行機に乗って東京に帰ってきて、知らされた衝撃の事実。

折角、翔くんとイチャイチャ出来ると思ったのに…

「あのね、智くん…今日、月曜日だった…」

そう…俺にしてみれば、ただの移動日だったけど、翔くんには毎週決まったお仕事があった…

少しでも、ふたりきりで過ごせたらと思っていたのに

「仕事に行く前に、病院へ寄るって、マネージャーが…」

そりゃそうだ。記憶が戻ったんだから、病院に報告がてら診察してもらった方がいい。

わかってはいる。わかってはいるけどさぁ…

朝、我慢しただけにしんどい。
がっくり肩を落とす俺に、翔くんが声を掛ける。

「ごめんね、智くん…」

眉毛を下げて俺を見つめる翔くん。

「いいんだよ…翔くんが仕事だって忘れてた俺も悪いし
それに翔くんは仕事だけど、俺は休めるんだから…
仕事頑張ってね?ちゃんと観てるから」

「うん。じゃあ、また明日」

笑顔で移動車に乗り込む翔くん。

「いってらっしゃい」

「いってきます」

走り出す車を、手を振って見送った。

「あ~あ、フラれちゃったんだぁ…可哀想~」

「ラブラブだったのにねぇ~」

「知ってました~?
あのふたり、飛行機の中でも手繋いでましたよ~」

「マジで~?」

「マジです~。ブランケットの下で、シッカリ握ってましたからぁ」

「なんでしってんだよ⁉」

相葉ちゃんと松潤に話すニノを振り返り、睨んだ。

「ほぉほぉ。ほんとに繋いでたんだ?さすがだな、ニノ」

感心する松潤。

「でしょ?絶対、あのおじさんが大人しく翔さんの隣に座ってる訳ないんだから…スッゴい顔デレてたし」

「もぉ、大ちゃんてばぁ…すぐ引っ掛かっちゃうんだからぁ…
他の人にはバレないように気を付けてねぇ?」

ニコニコと嬉しそうな相葉ちゃん。

ヤラれた…これからも、こいつらにからかわれるのか…

メンバーに話した事を少し後悔した。
/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp