第9章 深愛
「大野さんなんでしょ?初体験の相手」
ニノに突っ込まれ頬を紅く染める翔くん…
可愛いんだけどね?そんな顔他の人に見せちゃ駄目だよ?
確かにふたりの関係をバラしちゃったのは俺だけどさ。
相葉ちゃんと松潤の質問攻めに合い、顔を真っ赤にする翔くん。
そろそろ助け舟出すか…
いつもは翔くんに助けられてるし、これ以上可愛い翔くん見せたくないし。
ニノなんてニヤニヤして見てるし…
絶対楽しんでるだろ?
タイミングよくマネージャーから連絡が入り話を打ち切った。
相葉ちゃんが不満そうな声をあげ付いてきた。
歩くスピードを少し落とし、翔くんと並んだ。
「ごめんね、智くん…余計な事まで話しちゃった」
「ははっ、いいよ。
翔くんに許可をとらずに、ふたりのことバラしたの俺だし」
「それはそうだけど…でもあのふたりには心配掛けたから、話せて良かったかも」
「そだな。それに翔くんに手出すなって言えて良かった」
「あのねぇ…そんな心配必要ないって」
「そんな事ないだろ?ニノのこともあるし」
そう言うと、翔くんはハッとした顔をして俯いた。
「ごめん…」
「謝る必要はないよ。悪いのは俺だから…
でも、もう駄目だからね?」
「うん、わかってる…」
「これから先は、ずっと俺だけのモノでいてね?」
「うん…」
うっすらと頬を染める翔くんの手を取り握った。
「あー!ふたり手繋いでるー!」
「だから、煩い!あいばか!」
「はははっ!」
後ろから相葉ちゃんの大きな叫び声とニノのキツい突っ込みと松潤の笑い声が聞こえた。