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あの日の君に 《気象系BL》

第1章 後悔


暫く泣き続けた翔さん。漸く泣き止むと目が腫れていた。

「翔さん、ちょっと待ってて、その目冷やさないと明日ヤバイから」

冷凍庫に入ってた保冷剤とタオルを持ってリビングに戻ってきた。

翔さんの隣に座り

「翔さん横になって、頭は俺の膝の上ね」

泣きつかれたのかぼーっとした様子の翔さんがノロノロと横になると頭を俺の膝の上に乗せ目を閉じた。

その上にタオルでくるんだ保冷剤を乗せてあげる。

「どう?翔さん、冷たすぎない?」

コクりと頷く翔さん。

「翔さん、疲れたでしょ?少し休みなね」

そう言って髪を撫でてると規則正しい寝息が聞こえ始めた。


「…ニノ」

「…ん」

「ごめん、ニノ」

翔さんの声がして目が覚めた。目の前に申し訳なさそうな翔さんの顔…

あぁ、そっか、あのまま俺も寝ちゃってたんだ。

「あ、翔さん…起きたんですね?」

「ん、ごめん、ニノ座ったままで…腰痛めちゃうよね?」

「ああ、気にしないで…俺が好きでやったことだから」

「でも…」

「翔さん、今は俺の事よりも自分の事を考えていいんだよ?」

「俺はもう、大丈夫…」

「じゃないよね?どうしてそう強がるの?そんな簡単な事じゃないでしょ?」

俯いてしまった翔さん。

「ねぇ、翔さん…終わりに出来ない?大野さんの事」

翔さんは俯いたまま首を横に振った。

「なんで?そんなに傷ついてるのに…どうして止めないの?」

「…分からない…」

「なにが?」

「…ずっと想い続けてて、どうやったら諦められるのか分からないんだよ…
今までだって何度も止めようって思った…
でも、出来ないんだ…」
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