第3章 2月30日の来訪者 (3)
若干気まずくなった雰囲気は、食堂に一歩入った途端の歓喜と悲鳴にかき消された。この時間帯の食堂は混んでいる。ほぼ全員がに注目し、歓喜と悲鳴はラクヨウたちのテーブルから湧き上がったものだ。どうせ【が食堂に来るのはいつか】とかで賭けていたのだろう。
「ー!! ウェルカム!! マジラブ!」
これは勝った側。
「おまえ、来るなら明日にしろよー。ああ!」
負け犬の遠吠え。
「おい、遊ぶのはいいが嬢ちゃんにケチ付けんじゃねぇよ」
この声は七番隊の大工か。そこから始まるひと悶着。日常茶飯事だ。立ち尽くすを促して二つ分の席を確保する。
ハハハッ、マルコの服着てんのか。
ぶかぶかじゃねぇか。マルコの弟みてぇだ。
隊長、俺の服、出しましょうか。
本人に聞けよい。
おまえ洗濯してんのかよ。
うっせぇなおめえに言われたかねぇよ。
皆がはしゃいでいる。だがどことなくよそよそしくなるのは、ナース以外の女とどう接したらいいのかわからないからだ。もといナースとでさえコミュニケーションがぎくしゃくする隊員はいっぱいいる。仲が悪いわけではないが男女比と役職が違うと互いに一線を引きやすい。まぁそんな一線などはなから設定しない奴もいる。
その筆頭が来た。