第5章 今日は私の部屋が狭い件。
一瞬時が止まったようだった。
そして私の心臓も、ちょっと止まった気がした。
サンジさん…これまでに見たことない表情してる!
切なそうな、でも真剣にこっちを見て答えを待ってる。
何かっ…恥ずかしくなってきた…
「な、何でそんなこと聞くんですか…?突然」
「おい、サラ質問に答えろ、そっぽ向くな」グイッ
逸らした顔をすばやく正面に向けられる。
男の人とこんな…顔近づけたこと…
「おいサラ?」
「え、えっと……サンジさんは…」
多分答えを間違うと殺されるっ…!!
ゾロさんと対等な答えを出さなくては…
「サンジさんも、お兄ちゃんみたいな存在です…」
「…は?」
「…っ」
あーー間違えたっぽい!答え間違えたっぽいぞこれ!!
サンジさんの顔がどんどん険しくなっていく。
むしろ何と答えたら正解だったんだ?!
「お前、それふざけ…」
コンコン!
「あ…誰か来たみたい…」
「ちっ…!」
「あ、サンジさ…」
サンジさんは部屋の穴からすっと出て行ってしまった。
というか、あの穴はどう言い訳したらいいんでしょうか…