第5章 当たり前
独香「 心配かけてばかりで、ごめんね 」
申し訳なさが募ってしまう
三成「 こちらこそ…一人にさせてしまい申し訳ないです。
まだ、ここにも慣れていないというのに……あ、
独香さん、湯浴みされましたか? 」
独香「 湯浴み…? 湯…、 お風呂? まだだけど… 」
三成「 疲れをとるためにも入ってきて下さい、
着替えを用意させておきましょう 」
今なら誰も入ってないのでどうぞ と勧められる
独香は言われるがままに暖かいご飯を食べ、お風呂へ向かった
ごゆっくり と言って去っていく三成
扉の向こうから湯気による熱気を感じる
( 政宗のご飯、だったよね。美味しかったな )
と、感想を述べながら着物を脱いでいく
ペンダントと飾りも外し、扉を開ける
お風呂に入る前からぽかぽかな気分だったが
いざ入ると予想以上だった
「 ひ、広い… 」
そして、絶妙な湯加減
極楽 と言える場所の一つであることを悟った
ある程度体を洗っていると、小さな傷に気づく
( あ、これってここに来た時に森でつけた傷…? )
その傷はほとんど治っていて、むしろ綺麗になっているように感じた
「 …家康の薬、すごいや 」
はやく治らせて大丈夫なことを見せよう と思いつつ
お湯へ足をつける
ほんのりと感じる暑さに疲れが抜けていく
「 はぁ〜… 」
思わず声が出る
肩まで浸かり、少しばかり遊んでしまう
そんな時―
???「 湯加減はどうだ 」
「 すごいです、疲れが抜け…て、…ん? 」
振り向くと、そこに居たのは
「 の、信長さん―!? 」