• テキストサイズ

イケメン戦国〜武将と私のmemories〜

第5章 当たり前


「 独香!! 」

襖を開けると、そこに居たのは毛布に包まって震える独香だった

政宗「 どうした独香、何があった? 」
家康「 …そんなに腕に食い込ませてたら血が出るよ
落ち着いて、こっち向いt 」

パンッ―

家康「 !? 独香…? 」

家康の手は弾かれる
それは、独香の意志によって。
見上げると、その瞳に光はなく
その代わりにあったのは

確かな、拒絶の色―

信長「 独香 」

一歩近づく。すると

独香「 来ないで!! 」

いつものおどけた言葉遣いとは違う
力強い言葉

聞いたことのない
聞くはずの無かったその声に一同は唖然とする

ハッとするように秀吉が声をかける

秀吉「 落ち着け。俺たちは何もしない。
ほら、息吸ってみろ 」
光成「 そうですよ。私たちをちゃんと見て下さい。
皆さん、あなたのことが心配なんです 」

震える手に自分の手を重ねて落ち着かせる光成
その手は小さく、冷たかった

( ずっとこの城に居たはずなのに、ここまで冷たく… )

はぁ、はぁ と肩で息をする独香の呼吸が落ち着きを取り戻してくる

力が緩んだことにより毛布が落ちる
そこから見える首元には、掴んだような赤い跡

光秀「 家康 」
家康「 …分かってます 」

家康はその場を離れ、何かを取りに向かった

信長「 少しづつで良い。何があったか話せるか 」

そう言いながら髪にそっと触れる
リン と鳴る耳飾り
その音は今だけ、悲しみの音に聞こえた

光成「 この跡は誰かに? 」

フルフルと首を振る

秀吉「 じゃあ自分でしたのか? 」

コクリと頷き、深呼吸を繰り返す独香

信長「 …侵入された跡もない。何か見たのか? 」

キュッと重ねられた手を握ると
少しづつ話し始める

独香「 あの、ね… 」
/ 114ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp