第4章 時代と歴史
秀吉「 よし。とりあえず呉服を見よう! 」
( 城下も楽しんでもらわないとな )
独香「 うん、何があるんだろう… 」
入ってみると
そこには沢山の着物に簪や下駄があった
秀吉「 すごいだろ? 城下の中でここが1番良いんだ 」
独香の目にはたくさんの色が映る
その中で一番目に入ったもの
独香「 これ… 」
それは耳飾りー
それは青・緑・黄・紫・水・黒 の6色が綺麗に彩られて
手に持つと軽やかな音が鳴った
リン…リン…
その音色は独香の耳にスーッと入ってくる美しい音色だった
独香「 綺麗… 」
( この彩り…皆の羽織の色だ… )
秀吉「 それ、気に入ったか? 」
横からヒョコッっと顔を覗かれる
独香「 へ? あ、うん…、綺麗で 」
秀吉「 なら買ってくか。付けてやるよ 」
独香「 え、悪いよ? 私なんかのために… 」
秀吉は はぁー っとため息をついて振り返る
秀吉「 なーんのために俺がここに連れてきたんだ?
お前が遠慮する必要はないんだ! それに、 」
秀吉の手が耳に触れる
秀吉「 …俺もそれ似合うと思うし、付けて欲しいんだよ 」
穏やかな感じとは違う、大人な瞳に独香は息を飲む
独香「 あ、ありがとう 」
秀吉「 おう! そろそろ戻るから先に外出てな 」
独香「 う、うん 」
言われるがままに外へ出る