第4章 時代と歴史
独香「 え、っと。ここ…かな? 」
トントンと襖を軽く叩き
「 秀吉さん居ますか? 」 と尋ねると
秀吉「 独香か? 悪い、今終わった。ちょっとそこで待っててくれ 」
独香「 う、うん 」
( 何の仕事してるんだろう…。私も何か…お手伝いしなきゃ )
少し待っていると襖が開く
秀吉「 待たせたな、行く…か 」
秀吉の足が止まる
独香「 ? 秀吉さん? 」
顔を覗き込むと、秀吉はほんのり頬を赤らめて
秀吉「 い、いや。なんだ…その、似合ってるな 」
と隠すように言った
独香「 へ…? あ、ありがとう…ゴザイマス 」
思わずカタコトになってしまう
慣れない色とりどりの視界の中で
まじまじと見られると恥ずかしいのか
真っ赤になって俯いた
秀吉「 …行くか 」
独香「 は、はい 」
寒い冬なはずなのに2人の間には暖かさがあったー