第4章 時代と歴史
独香( あれ、この人… )
とりあえず頷き、口元から手を離してもらう
???「 ふぅ…。あれ、髪 」
独香「 あ、切ってもらったんです。えっと… 」
佐助「 俺は猿飛佐助。…君と同じ、未来から来た人間なんだ 」
独香「 え、本当ですか? …でもどうやって? 」
独香( 私の他にも同じ人が… )
佐助「 それを今から簡単に説明していく。えっと、君は… 」
独香「 独香です 」
独香( 信用出来るかは…聞いてから。かな )
佐助「 独香さん。ワームホールって分かる? 」
独香「 わーむ、ほーる…? 」
佐助「 あぁ。時空の歪みによる裂け目のような感じなんだけど、
言うなれば…某猫型アニメのタイム〇シン 」
独香「 な、なんとなく分かりました 」
佐助「 そこの歪みに独香さんは入ってしまったんだ。
俺の観測結果で出現する場所が独香さんの居た場所だったんだろう。」
独香「 観測結果…ってことはこれからも発生するんですか? 」
佐助「 あぁ。今のところは3ヶ月後と分かっているが…
最近、不安定なんだ。どうなるか… 」
不安定…?
独香「 どういうことですか? 」
佐助「 独香さんはこの世界へ来て、本来死ぬはずの信長さんを助けただろう? 」
独香「 は、はい。起きた場所が本能寺で… 」
佐助「 俺も同じように上杉謙信を助けたんだ。」
独香「 上杉…謙信を? 」
そういえば、と思い出す
あの時、武田信玄がいて、そこで違和感を感じたこと。
佐助「 上杉さんを助けたと同時に信玄さんも生き残った。
さらに、信長さんも生き延びた。」
独香「 それって… 」
「「 本来、いない人がいることで歴史が変わった 」」
佐助「 飲み込みが早くて助かる。この時代は俺たちが知ってる時代じゃない 」
「 信長さんだけの歴史だけじゃない。この世界自体が、教科書の時代とは
別の道を歩み始めてるんだ 」