第4章 時代と歴史
独香「 三成くん…すごい綺麗に整えてくれてた… 」
独香は部屋へ戻り、鏡を見ていた
( …久々に自分の顔見たな )
独香「 …笑顔なんて、いつぶり… 」
私の笑顔で嬉しいと感じた。なんて初めてだ。
独香「 こう、かな 」
鏡に向けて口元を上げる
( 微妙…、私どんな顔してたのかな )
チャリっと着物で隠していたペンダントの音が鳴る
独香「 …お母さん 」
[ 独香さんのお母さんはどのような方ですか? ]
独香「 分からない。なんて言ったら変だよね… 」
( 会いたいな…。でも…ここにも居てみたいって思っちゃってるの。
我が儘だよね。私って )
コンコンコン
ノックの音が鳴る
独香「 ?? どこから… 」
襖の方には誰も居ない
ガコッ
独香「 え……っ、きゃ… 」
???「 しっ…大丈夫。攫ったりなんてしないから。声を上げないで、聞いてほしい 」