第4章 時代と歴史
外からは鳥の鳴き声や風の音がする
独香( こんな自然の音…私のとこでは無かったなぁ、
戦国っていうからもっと戦とかあるのかと思ったけど…
こっちの方が平和というか、何か… )
心地いい。
独香( こんなの、初めて。)
この時代に、どうしてこんなにも興味を持つのか
独香( …変なの。)
三成「 そういえば独香さん、秀吉様と城下に行かれるんですよね? 」
独香「 え、うん 」
三成「 どこを見るか決めました? 」
独香「 あ… 」
そういえば決めておけと言われていた。
独香「 でも、何があるのか私、知らないです… 」
三成「 でしたら茶屋はどうでしょう? 美味しい茶菓子もありますよ 」
独香「 そうなんで…そうなんだ、お茶…温かいかな 」
三成「 もちろん。体も暖まりますよ。近くに呉服もありますし。」
独香「 呉服…服を売ってるの? 」
三成「 はい。よし、出来ました! やっぱりお綺麗ですね。…?この傷は? 」
独香のうなじの方に小さな古傷があった
そこに三成の手がのびると
独香「 っ…み、三成くん、ごめんなさい、髪まかせちゃ、って 」
と振り返り慌てる独香。
三成「 …? 謝らなくて良いですよ。こういう時は、笑ってありがとうと言えば良いんです 」
独香「 笑、って? 」