第3章 再開、そして出会い
光秀「 どうした独香 」
独香「 ……シテ、」
光秀「 独香 」
呼びかける声にハッっとする
独香「 え、あ、はい。」
光秀「 ……。食べ終わったなら持っていくぞ。髪、切るんだろう? 」
そう言ってお膳を独香の分まで下げる
独香「 これぐらい自分がします…! しないと… 」
( しないと…あの人が…、ううん。あの人はこの時代になんて… )
光秀「 しないと、なんだ 」
独香「 い、いえ。えっと…。お願いします 」
堅苦しく、申し訳なさそうに頼む独香を見て光秀は息をつく
光秀「 …どうせなら女子らしく頼んだりしてほしいものだ。敬語も抜けきらんな 」
独香「 あぅ…。女子らしく…って? 」
光秀「 知りたいか? 」
ニヤリと微笑む姿に背筋がゾッっとする
独香「 え、えっと… 」
( まだ皆と話していたい )
そんな勝手な思いが後押ししたのか
独香「 知りた、い 」
と、言葉が出る
その言葉に驚いたのか、瞬きを繰り返す光秀。
光秀「 お前は本当に純粋だな。…冗談だ。教えると秀吉が怒るからな 」
ニッっと笑い、お膳を持って去っていく