第5章 肝試し【国見英】
私は無い頭を必死に使って、放ってあった水鉄砲で向かいの茂みを撃った。
出た水が茂みの葉や茎にあたって、ガサガサと大きい音をたてた。
「あれ、松さん、こっちじゃね?」
そういって向こう側に懐中電灯の光を当てながら歩いていく二人。
「...余裕じゃん。」
ちょっと拗ねたような表情を浮かべる英は、「まだ行けるよね?」と言って下のジャージの中にスルリと手を伸ばし、下着の上から割れ目を撫でた。
『...んぁっ...!やぁっ...。』
「良いじゃん、誰もいないんだし?」
英の手が下着の中に入り込んできて、下の突起をつぅっと撫でた。
焦らすような手つきに、思わず腰が疼く。
『...英。』
「ん~?」
私は英のジャージの掴んで、耳元で『お願い。』と囁いた。
何となく、"入れて"とかの単語を使うのははしたないような気がしてしまって、いつも"お願い"としか言えないのだ。
「無自覚ってこわいよなー。」
そう英が言った時だった。
「リンカちゃーん! 及川さんだよー!」
「うっせぇッス。」
「酷いよ狂犬ちゃん!?」
...一番ヤバいのが来たと思った。
私たちは静かに数歩だけ動いて、木の後ろ側に隠れる。
及川さんも居るし、さすがに英も手は出してこないと思った。
『...やぁっ!』