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バレーよりも甘い[HQ/R18]

第5章 肝試し【国見英】


『んっ、あ...やっぁ...ん、あきら...!』

何度も唇を重ねる。


ブルブルと震える手で口を必死に押さえて声を隠す。


「なぁなぁ金田一、折り返し地点どこだ?」

「...しっ、知らないッスよ!」

何でこんなときに限って...。

それでも英は動きを止めない。

『っ、ん...あっ...んんんっ!』

私は絶頂を迎える。

ゴム越しに暖かい感覚があるから、きっと英もイったハズ...。


「矢巾先輩...! 今なんか...。」

「お前ビビりすぎ。」

口を押さえていたけど、声はバッチリ聞こえていたみたいで、
金田一は周囲を警戒するようにぶんぶんと懐中電灯を振っている。

『あきっ...』

「金田一~。」

そのとき、英が金田一を呼んだ。

「国見?」

ザッザッと足音が近づく。

もう駄目だ...。


「折り返し地点はあと200mだぞー、ガンバレー。」

「お、おう...。」

英の言葉を聞いて、だんだんと遠くなる足音に安堵の息をもらす。


『英!? ば、ばれたらどーするつもりだったの!?』

「まぁ金田一だしいいかなと思って...痛って! 叩くなよ...。」


『も、もう!英なんて知らない!』

そういって英から離れようと体を押す。

その時、松川さんから【もう戻ってきていいぞー】とラインが入る。


戻ってから金田一に「お疲れ。」と言われたのはここだけの話。





fin.
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