第5章 肝試し【国見英】
『丁度いいって?何が?』
英のジャージの袖をつかみながら聞けば、
「ここでシよ?」
という予想外の答えが帰ってくる。
『え、そんなのやだやだ!だってみんなくるよ...んっ...ふ』
キスされたまま押し倒されて、固い地面に体を打ち付ける。
『はっ、あ...ん...』
「っごめん、痛かった?」
そういって片方の手で頭を撫でながらTシャツに手を入れてくる英。
その時。
「岩泉さん、折り返し地点ってどこっすかね?」
その声を聞いて英が体をピクッと震わせた。
『岩泉先輩と...渡先輩?』
「ペアか...。全員回るのには時間かかりそうだね。」
そういって英が自分の手を舐める。
その手が素早く下着の中に入り、そっと片方の突起を撫でた。
『っひぁん...!』
声を出してしまってから、慌てて口を押さえる。
見上げれば、必死に笑いをこらえる英。
「ん?岩泉さん、なんか聞こえました?」
「どーせ猫かなんかだろ。」
二人の声が過ぎると、自分の心臓の音がやたらうるさく響きわたる。
「あー、面白かった。」
『"面白かった"じゃない!バレたらどうするの!?』
私が起こったように言うと、「リンカが頑張ってバレないようにすればいいんでしょ。」といって私の下着をたくしあげた。