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バレーよりも甘い[HQ/R18]

第4章 寝顔【牛島若利】[生誕記念]


...やっぱり、居た。



若利は、校舎裏の桜並木の下のベンチに腰かけて眠っていた。



...寝顔、変わらないね。



ニャァン、と鳴いて若利の足元に猫がすり寄っている。


『若利...。』


私は若利の隣に腰かけて、空を見上げる。


青葉になった桜がとてもきれいで、そこから溢れる木漏れ日が暖かくて、落ち着く。


「...むっ...。」


若利は、一度顔を歪めると、またすぅすぅと寝息をたてて寝始めた。


私も寝ようかな、と思って、開いたままの若利の手に指を絡めた。


暖かくて私よりも大きいその手に力が入る。


「...いたのか。」


『ん、おはよ。』


そう言うと、もう片方の手で目を擦っている若利。


『寝ててもいいよ。』


「いや、もう目は覚めた。」


『そっか。』


繋いだままの手を話そうとすると、手が離れたところでグッと腕を引かれた。


『うわっ...!!』





私は、よろけてそのまま若利にキスをした。


『...っん、ふ、』


そのまま、幾度となく繰り返される重ねるだけのキスに身をよじらせる。


一度離した手を、もう一度恋人繋ぎにする。
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