第3章 ♡優しい先輩【菅原孝支】
先輩は私の手をギュッと握って、もう片方の手で、頭を軽く撫でた。
先輩の指が、私の髪の間をするんと通り抜ける。
『あっ...ふ、ぁんっ...んっ』
「全部入ったけど...。どう?動けそう?痛い?」
『...せん、ぱ...い、動いて...くださ、いっ...』
繋いだ指にさらに力を込めて、先輩の首元へ顔を押し付ける。
ゆっくり緩やかな動きから、だんだん激しくなる腰の動き。
それに比例して、快楽も私の声も大きくなる。
『っん...あっ、ひぁん...ん、』
私から出る声が羞恥心を煽る。
私は、繋いでいない方の手で口を押さえた。
『んん...んっ、ふっ...』
こもった声を出す私を見て、先輩は口元を覆う手に優しくキスする。
「そんな隠してたら、...キス、出来なくなっちゃうよ?」
ふっと笑った先輩からポタリと汗が垂れる。
私は震える手を口元から放す。
『はぁっ...あっ、ん...』
すぐに溢れ出す声に、また顔が熱くなる。
「ん、いい子。」
先輩はそういって腰の動きを早めながらキスをした。
溶けるように柔らかいキスに、口許からはしたなく唾液が垂れ出す。
『んっ...んんっ、...あっ、あっ』
だんだんと震えが大きくなって、私の目から涙がポロポロと落ちる。