第34章 部下達の苦悩
「・・・傷は痛むか?リヴァイ・・・本当にすまぬ」
頬や身体に湿布やガーゼを付けたリヴァイに、ナナシが今日
何度目かの謝罪をしたが、彼は「気にするな」と言って
ナナシを責めなかった。
今は遅い夕食を終えた後で、食堂にはリヴァイ、ナナシ、
ハンジ、モブリットが食後のお茶を飲んでいる所だった。
「モブリットも本当にすまぬ・・・」
「いえ、俺のはかすり傷ですから問題ありません」
シュンと落ち込むナナシは傍から見れば可憐な少女にしか
見えないが、数時間前エルヴィンに行った拷問内容を思い出すと
恐怖しか感じられず、モブリットは緊張気味に背筋を伸ばす。
モブリットの緊張を感じたハンジは笑い飛ばすように
数時間前の出来事を回想した。