• テキストサイズ

夢追い人の君へ捧げる【進撃の巨人 エルヴィン】

第30章 ●復讐






「無駄だ。この件に関してお主はリヴァイに手出しは出来ぬぞ」

「それは・・・どういう意味だ?」

「私とお主は婚姻という契約によって結ばれている状態だ。
よって私と同じようにお主も今制約を受けている。お主は
私に念書を書いただろう?あれによって、お主は私と
その協力者に復讐などの事は出来ない」


数日前書いた念書の存在を思い出したエルヴィンは絶句し、
内容を詳細に思い出した。


『エルヴィン・スミスはナナシの復讐を素直に受け入れ、
どんな罰も受ける。それに関しての怨嗟でナナシ及び
その協力者達への危害も加えないと誓う』


そんな内容の念書を自ら書いてナナシに渡したのは事実で、
エルヴィンは血の気が引いた。


「安心しろ。これは私に対してのみ発動する制約だ。
調査兵団団長としてなら、そんな制約など受けぬから
今まで通り、上ともやりあっていけるぞ?」

「・・・・・だが、頼むから・・・それだけはやめてくれ
・・・・。私が悪かったから・・・・」


情けない声が出てしまったが、それでも懇願せずにはいられない程
エルヴィンには苦痛だった。

長年恋焦がれてやっと手に入れた存在が、他人の手に
触れられるなど考えるだけで気がおかしくなりそうだ。

父親の夢を立証する事以外で執着したのはナナシだけで、
エルヴィン個人にとってはナナシが全てと言っても良い。

しかも、自分のベッドでやられてしまったら、もう二度と
ここで眠れる気がしなかった。



/ 358ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp