第30章 ●復讐
「君の命令に従おう。まず、何をすれば良い?」
大人しく従うエルヴィンの髪を離したナナシは、
彼のベッドに腰掛けスラックスと靴を脱いで眼前に
足を差し出すと「舐めろ」と命令する。
「まずは、口だけで私に奉仕しろ」
「・・・了解した」
ナナシに対して変態であるエルヴィンにとってそれは
ご褒美なのでは?と彼の表情を見ればわかったが、
これは復讐にも入らない事なのでどうでも良い。
両腕を縛られたエルヴィンは自由が利かないながらも、
指の一本一本上手に舐め上げ、チラチラとナナシの様子を伺った。
ナナシはとても感じやすい身体の為、すぐに恍惚とした
表情になり息も上がっていく。
それに比例するようにエルヴィンも興奮状態になり息も上がって、
指を舐める様も激しさを増していった。
一心不乱と言った状態だろうか・・・。
無意識なのか、エルヴィンが足だけではなくもっと上の
・・・太腿の方まで舐めようとしたので、ナナシは彼の顔に
軽く蹴りを入れて制止する。
「誰が勝手な事をして良いと言った?お主は私の指示に
従うだけで良いのだ」
「・・・・・・・」
荒い息遣いで非難めいた視線を送ってきたエルヴィンを
鼻で笑ってやると、ナナシはベッドから立ち上がり、
反応を示し始めている彼の股間に足を置いた。
指と体重で刺激を与えてやると、エルヴィンは艶っぽい
呻き声を上げながら懇願するようにナナシに視線を寄越す。