• テキストサイズ

夢追い人の君へ捧げる【進撃の巨人 エルヴィン】

第29章 エルドの想い






「どんな罰でも受けるというのは本当か?」

「あぁ、私はそれだけの事をしたと思っている。
報いを受けるのは当然だ」

「本当に本当か?」

「無論だ」

「ならば、念書を書け」


突然のナナシの提案にエルヴィンは一瞬目を丸くしたが、
すぐに懐から携帯用の紙とペンを出し「何と書けば良い?」と
それに応じる。

ナナシが念書の文言を口にすると彼は困惑した表情をしたが、
余程罪悪感があるのか何も言わずそれを文書に認め、
きちんと正式なサインをしてそれを渡してきた。

念書の内容を確かめるとナナシはそれを懐に仕舞い
立ち去ろうとしたが、またエルヴィンに手を捕まれ足止めされる。


「待ってくれ。これで許してもらえるのか?」

「・・・お主が私から与えられる罰をきちんと受けたなら、な」

「今その罰を与えないのか?」


その言葉にナナシはエルヴィンの顔をまじまじと見つめ
「今日はやらない」と簡潔に答える。

よく見れば、彼の左頬は赤く腫れており唇も切れているようだった。

恐らくミケが殴ったのだろう。



/ 358ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp