• テキストサイズ

夢追い人の君へ捧げる【進撃の巨人 エルヴィン】

第28章 何故、こうなったのか?





二人を乗せた馬が兵団の敷地を出る時、ミケが視線を感じ
振り返ると、執務室の窓から此方を見つめるエルヴィンの姿が
目に入った。

思わず睨んでしまったが、エルヴィンはそんなミケなど
目に入っていなかったようで、目線はミケを通り越して
フードを被っている人物に注がれていた。

エルヴィンが何を思い、ナナシにこんな酷い事をしたのか
ミケにはわからなかったが、この場から見逃してくれると
言うなら正直有り難い。

エルヴィンは追う素振りも、焦っている様子もなく、
ジッと静かにナナシを見つめていた。


「・・・・ミケ・・・?」


掠れた声でそう呼ばれ、ミケはハッと我に返って前を向き、
心配そうに見上げてくるナナシの頭を軽く撫でる。


「すまん。何でもない・・・」

「・・・そう・・か・・・」


恐らくナナシは自分の反応で気づいたのだろう。
エルヴィンが此方を見ている事に・・・。


だが、俯いたきりそれに言及する事もなく、
二人は調査兵団本部を後にした。




/ 358ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp