第25章 ナナシのモテ度
「あー・・・うん・・・。それは忘れよっか」
「ふざけんなよ、クソメガネ。ナナシに放尿しようとした奴が
何抜かしてやがる」
「えっ!?ハンジさん、そんな変態で異常な事をナナシさんに
やらかしたんですかっ!?一体何考えているんですか!?」
リヴァイとエレンの食いつきにハンジは
「あー!もう面倒くさいな!」と叫びながら頭を掻き毟る。
「今その話したら収集つかなくなるでしょ!それは置いておいて
ナナシの強姦遍歴について自覚させる必要があるから、
二人とも黙ってて!」
切れ気味に叫んだハンジにリヴァイとエレンは納得できないような
表情をしたが、大人しく黙り、視線をナナシへ向けた。
ナナシは過去を反芻しているようで、数を数えるように
指を折り曲げて考えているようだったが、その内
「ダメだ。数えきれない」と首を横に振る。
その言葉にエレンは顔面蒼白になり、リヴァイとハンジは
「だろうな」と呆れた。
「エルヴィン、リヴァイ、ハンジ、ミケ、ナナバ、調査兵数名に
襲われそうになったが、エルヴィンの回数がダントツ過ぎて
最早思い出せもしない・・・」
遠い目でそう呟くナナシに、再度ハンジが畳み掛けるように言う。