第25章 ナナシのモテ度
エレンは戸惑う素振りを見せ、ハンジは呆れたように溜息を吐き、
何故かリヴァイまでもが微妙な表情をしたのでナナシは
首を傾げる。
「・・・何だ?エルヴィンが変態なのは間違いないだろう?」
「うん、そこは間違ってない。あたしが言いたいのは
そこの部分じゃなくて・・・」
「ん?何だ?はっきり言え」
ハンジは一度心底呆れたように溜息を吐くと、
ジッとナナシを見据えて言い切った。
「ナナシは一体どうしてそんな風に考えてるのかわからないけど、
よく思い出してね?過去何度男に襲われた?あー・・・
襲われたって言われても多分ナナシにはわからないだろうから
掻い摘んで言うと、服を脱がされそうになったり、
抱き付かれたり、胸触られたり、キスされたり、
ケツに突っ込まれそうになった事だからね?そういうのを
襲われたって言うの。で、そういう事する奴はナナシに気が
あるって事ね。欲情してるって事ね。誰とは言わないけど、
この場にもそれやった奴いるでしょ?いい加減自分が男に
モテる事自覚した方が良いよ?さて、過去何回襲われたか
言ってみようか?」
小さい子供に言い聞かせるように細かく言われたナナシは、
混乱しながら過去を反芻する。
一度リヴァイを見た後、顔をハンジに戻し「あ」と声を上げた。
「・・・そういえば、ハンジ。お主にも襲われたな。
服脱ぎながら覆い被さってきたよな?」
そう言った瞬間、エレンが駆逐しそうな眼でハンジを睨み付けた。