第22章 相手は誰だ!?
「お願い・・・もう、やめて・・・・っ!」
ポロポロと生理的な涙がナナシの眼から溢れ床に落ちていったが、
エルヴィンはその言葉を無視しナナシへの愛撫の手を
緩めようとはしなかった。
ズボンの前が窮屈になり、そろそろ止めてもらわないと
本格的にヤバくなってきた時、エルヴィンが秘部をグリッと
強く刺激したものだから、ナナシの身体は大きく跳ね、
ついに欲望を解き放ってしまった。
「――――あ・・・!!」
じわじわと下着とズボンが濡れる感触に羞恥心が涌き、
顔を手で覆い隠そうとしたが、エルヴィンがそれを許すはずもなく
腕を掴まれる。
「たったこれだけの刺激でイッてしまったのか?全く
君は快楽に弱すぎるね」
クスクスと微笑われ、ナナシのプライドが傷つく。
おまえが薬を盛ったせいだとか、不用意に触ってきたおまえが
悪いんだとか、色々文句を言いたかったが、快感の余韻のせいで
舌が回らず、代わりに涙だけがポロポロと溢れた。
「あぁ・・・ごめんよ。君を傷つけたかな?君が快楽に弱くても
俺は全然気にしないよ。ただイク時くらい俺の名前を呼んで
欲しかったな。今からでも呼んでくれないか?」
「・・・・・えうびん・・・・」
もうナナシの思考には靄がかかっていて何も考えられず
舌も回らなかったが、エルヴィンはそれに満足したらしく
チュッとナナシの唇にキスを落とした。