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夢追い人の君へ捧げる【進撃の巨人 エルヴィン】

第19章 『神』という存在とは・・・?









「君が・・・死んでしまってからずっと考えていた。
人間ではない君は一体どんな存在なのだろう、と。
また会えると言ってくれた時はまだ半信半疑だったが、
戻ってきてくれた君を見た瞬間、私の中である仮説が浮かんだ。
君はもしかして『神』又は『神のような存在』なのでは
ないかと・・・」

「・・・・・・・・」

「そう考えれば様々な事に納得がいく。人間に超人的な力を
与えたり、不老の姿をしていたり、肉体が朽ちても新たな肉体を
手に入れれば生き返れたり・・・。それは正に神の成せる
所業なのではないだろうか。もしもそうだとしたら・・・」

「・・・お主達の言う『神』とは、どんな存在だ?」


静かに落とされた声にハッと我に返ったエルヴィンが顔を
上げると、ナナシは切なそうにエルヴィンを見つめていた。


「よく人間は『神』の名を口にするが、私にはよくわからぬ・・・。
全知全能で自分達を救ってくれると信じている人間達を見る度、
私は首を傾げた。だって、人間を救ってくれる『神』など
存在しないのだからな。あやつらは基本無干渉だ。人間には
何もしてくれぬし、全知全能でもない。そんな奴らに救いの手を
求める人間達が哀れで仕方なかった」

「ナナシ・・・・」

「私は『神』などでは無いよ。もしもお主達の言う『神』
だったなら、願いを聞き入れ、救い、何でも解決して
やれただろうからな」

「・・・違う!違うんだ!俺が言いたいのはそんな話じゃない。
君にそんな事を強いたいという話ではないんだ!」


エルヴィンは腰に回した腕に力を込め立っているナナシを
己の膝の上に乗せると、食いつくように彼の唇に
吸い付いた。

舌を口内に忍び込ませ濃厚なキスを交わした後、
エルヴィンは縋るようにナナシを抱き締める。



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