第3章 再会
「今のおまえの設定は『病気が悪化して遠くで療養中』
という事になってる。だから、いくらてめぇが
嫌がっても・・・・って、おい!!待ちやがれっ!!!」
リヴァイが言い終わる前にナナシは逃走していた。
冗談ではないっ!
何で死んでからも扱き使われなければいけないのかっ!
エルヴィンへの愛が一気に冷める思いだ。
パシュッと空気音がしたと思ったら、
ナナシの両足にワイヤーが絡まり、
盛大にコケる羽目になった。
ナナシの足目掛けて立体機動装置のアンカーを発射したリヴァイは、
ワイヤーを引いてナナシの回収にかかる。
「人が話してるのに逃げんじゃねぇよ」
「人が走ってるのにワイヤーを絡ませてくるな。
私でなかったら大惨事だ!」
身体がズルズル引き摺られないように
その辺にあった草を掴んで必死に抵抗を試みたものの、
焼け石に水状態で徒労に終わった。