第16章 どうしようもない男
それを聞いたナナシは思いっきり脱力した。
あの男は本当に性格が酷い。酷過ぎる。
「すまなかったな、ミケ、ナナバ・・・」
代わりに謝罪すると二人からは
「ナナシが謝る事じゃない」と言われた。
それを聞いていたペトラとオルオの顔は引き攣ってしまっている。
「・・・兎に角、その馬鹿に会いに行くか」
「すぐに行ってやってくれ。朝から落ち着き無く、
ソワソワしていたぞ」
「・・・・そうか」
ナナシは大きく溜息を吐くと、一旦ペトラとオルオとは別れ、
代わりにミケとナナバを連れ団長執務室へ向かった。