第15章 エレンの幼馴染
ナナシの中でその情報を隠蔽したエルヴィンとハンジに対し
殺意が湧いたが、今はエレンを鍛える時間なので殺しに
行っている時間は無い。
ナナシは深呼吸を繰り返し、必死に冷静さを作った。
「そうか、教えてくれてありがとう。だが、その本の内容は
全て忘れろ。良いな?」
殺気立ったナナシに恐れを成したアルミンはコクコクと無言で
首を縦に振ったが、死に急ぎ野郎のエレンは首を傾げた。
「何で忘れなきゃいけないんですか?良いな~アルミン、
そんな本があるなら教えてくれよ!俺すっげーそれ読みたいんだ」
「エレン、貴方が読むべきものじゃない。白チ・・・
ナナシさんも忘れろと言っている」
ミカサがそう言うとエレンはわかりやすくむくれた。
エレンの歳相応な態度に珍しくナナシはピンとくる。
先程もミカサという少女はエレンの為に攻撃をしてきた。
つまり・・・
「そうか!ミカサはエレンの恋人だったのか!」
「っ!?」
「えっ!?」
「はっ!?」
突然のナナシの発言にミカサ、アルミン、エレンは目を剥いて
驚くが、当のナナシはそれに気づかず、うんうんと頷く。