第3章 再会
リヴァイから現在位置の情報を貰えたので身体を起こしたナナシは
片手を上げて「じゃあ、頑張れよ」と言って、
その場を立ち去ろうとしたが・・・
「おい、どこに行くつもりだ?」
と眉間の皺を濃くしたリヴァイに呼び止められた。
「どこって・・・・」
そこでナナシは少し考える。
適当に宿を取って、頃合いを見計らいエルヴィンの部屋に
忍び込んで『心臓』を返してもらうつもりだ、とは
何となく言い辛いなと思った。
しかし、リヴァイは何故自分の行き先を聞いたのだろう?
「リヴァイにはもう関係無かろう?」
不思議に思って自然にそう返してしまったが、
よくよく考えてみたら、以前ミケにそれを言ってキレられた事を思い出し
「しまった!」と思ったが、既に遅かった。
リヴァイは眉間に紙が挟めそうなくらいの皺を作り、
ナナシを見据えていた