第3章 再会
「色々と・・・すまなかった・・・」
ナナシはエルヴィン以外には何も言わず死んだ身なので、
負い目がある。
素直に謝ったナナシに、リヴァイは表情を和らげると
ポンポンと頭を撫で「おかえり」と言ってくれた。
ナナシはうっかりキュンと、ときめいてしまった。
リヴァイの柔らかい表情はレアなので、
この顔を見たら世の女は黙っていないだろう。
それくらいの破壊力である。
「ところで、リヴァイは何故ここに?というか、
ここは何処だ?」
「・・・おまえ迷子になってたのか?」
「迷子とか言うな!まるで子供のようではないか!」
「事実だろ?・・・まぁ良い。ここはおまえがいた
調査兵団本部とは距離がある旧調査兵団基地の古城近くだ。
・・・俺は今任務でそこにいる。本部から古城に戻る途中、
おまえに遭遇した訳だ」
「ふーん・・・そうだったのか」
リヴァイが本部から離れているなんて、
余程重要な任務が与えられているのだろう。
もう調査兵団とは縁が切れているので、
ナナシはリヴァイが受けている任務の内容を聞き出そうとは
思わなかった。
彼にも守秘義務などがあるだろうし、
聞かれても迷惑なだけだろうと考えたからだ。