The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第8章 Device ー仕掛けー
「……?? これ、墓か……?
__まっ、どっちでもいーか‼
この墓場作った奴、ざまぁみろ‼」
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
石碑も破壊して、この場所の岩を全て破壊し尽くした後でも、ザックのその感情の昂りは鎮まることを知らず、尚も高潮していくようだった……。
ザックはそのまま、第1墓場を飛び出して行った…。
『ザック……!?』
私の声に止まるはずもなく、ザックは走り去っていく。
私は急いで彼の後を追った。
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
岩が、墓石が…。
ものすごいスピードで粉々に砕け散って、破壊されていく……。
その時に生じる音も、ものすごい騒音で私はぐっと耳を塞いだ。
それでも聞こえてくるその騒音に、私は身体を震わせて蹲った……。
『っ……。』
「いっそ、ここのフロアの墓、全部壊してやるか‼
どうせ墓なんか、死体しか入ってねぇんだしよ……っ‼」
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
ーガンッ‼ー
言いながらも尚、ザックは楽しそうに破壊の限りを尽くした……。