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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第8章 Device ー仕掛けー





……すると、ザックが何かを思いついたように顔を上げてこちらを少しだけ見てから、ふっと口角を上げて笑った…。


「……そうだ。
 こうなったら他の墓石もぶっ壊してやる‼

 ヒャハハハハハッ‼」


……あの時、B6でも聞いた…あの高笑いが聞こえた。
ザックは、辺りのお墓を手当たり次第に破壊していく……。


ーガンッ‼ー

ーガンッ‼ー

ーガンッ‼ー


「ヒャハハハハハッ‼
 なんだ、簡単に壊れるじゃねぇか……っ‼」

『……っ‼
 ちょ、ちょっと、ザック……やめなよ‼』

「うるせぇ‼
 邪魔するならお前でも殺すぞ……っ‼」


すごい音を立てて周囲の墓石を破壊していくザックを止めようと声を荒らげるも、私には止められなかった……。
可哀想な墓石達、可哀想な眠り人は、眠りを妨げられ、眠る場所まで無残に破壊されてしまったのだ……。


あー。もうっ‼面倒な……っ‼
…触らぬ殺人鬼に祟りなし、ってことだね‼‼


半分怒りながらも、私はザックを無視することを決め込んだ……。

だが、こんな騒音の中、そんなことができるはずもない……。


ーガンッ‼ー

ーガンッ‼ー

ーガンッ‼ー


「んだよ、他の墓は壊すの簡単だな…‼
 こうなりゃ、スッキリするまでぶっ壊してやる‼」


尚もザックは墓石を破壊していく……。
第1墓場のお墓を全て破壊し尽くしたザックは、今度は石碑の前に立った…。



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