• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第7章 Floor B4 ー地下4階ー





「……まだ墓があんのかよ。」


私に続いていたレイとザックのうち、
ザックが明らかに不快そうな声を上げる。


『……そうみたいだね。』


ー……カチャー


私は溜息混じりにそう零してから、保存室の反対側の通路にあった"第1墓場"の鍵を開けた。


ドアを開けてすぐに目に飛び込んできたのは、大きな石碑だった……。
私はその石碑の文章を読み上げてみた。


ー __望まれた者達の聖地! ー

ー __主に望まれた者、清らかな者 ー

ー 天使の寵愛者、特別な者 ー

ー __素晴らしき光栄にその身を眠らせろ ー

ー __ただし、 ー

ー __主を裏切りし悪魔の魂は ー

ー ここが永遠の牢獄となる。 ー



……相も変わらず、意味がわからないな……。


私がその石碑を見つめていると、レイが1人で奥へと歩いていく。
ザックも、レイに続いて奥にへと歩いていった。


「……名前が書いてある……。」

「……あ?
 墓石なんだから当たり前だろーが。」


私は歩いて2人に近寄る。
すると、レイの小さな呟きが聞こえた。
それに対してザックはイラついたような、呆れたような……そんな声を上げた。

レイは、尚もじっとその墓石を見つめている……。


私は2人に歩み寄ってから、その墓石を覗き込んで絶句した。



/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp