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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第7章 Floor B4 ー地下4階ー






「……とりあえず、
 少しでも大丈夫じゃなくなったら、俺に言えよ。

 ……俺が、守ってやるから。」


静かにザックが放った言葉に、
私は目を丸くした。

それから、
笑うようにふっと息を吐いて言った。


『……守るって言うんだったら……、
 1番にレイを守ってあげてほしい。

 ……私は、誰かに守られなきゃいけないほど、弱くはないよ…。』

「……そーかよ。」


私の言葉に、ザックがつまらなさそうに声を零した。


「……そういえば。
 さっき拾った鍵は、何処のものなの……?」


レイが静かに訊ねた。
ザックはプレートを少しの間見つめていたが、顔をしかめて私に鍵を投げて寄越した。


『わ……!?
 ちょ、いきなり投げないでよ……‼』

「……うるせー。」


講義する私に、ザックは不機嫌そうに言った。


……全く。
いきなり怒るし、"守る"とか言うし……。
意味わかんないよ…。


私は溜息を1つ零して、握りしめていた手を開いて、その中を見つめて言う。


『……ええっと、
 "第1墓場"って書かれてあるね……。』


私は、そのまま掌の上で鍵を弄びながら歩き出した。
さっき部屋のネームプレートを見ていたから、部屋の場所はわかっている。


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