The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第7章 Floor B4 ー地下4階ー
……私は、何故こんなことを訊ねてしまったのだろう……。
適当に誤魔化したつもりでいる私は、2人よりも先にその部屋を歩いて外にへと出た。
2人は、中でまだ何かを話しているようだった。
会話の内容までは聞き取れなかったし、別に聞こうとも思っていない。
私は、出た後にドアのすぐ隣の壁に寄りかかって、ゆっくりと息を吐いた……。
……なんだか、少し疲れたな……。
脱力しかけたその時、保存室から出てきた。
「……悠、大丈夫?
顔色が悪いようだけど……。」
レイが先に口を開いた。
私は力なく頭を左右に振ってから答える。
『大丈夫。
大したことは無いよ。』
笑ってみせたが、レイは不安そうに眉根を寄せた。