The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第7章 Floor B4 ー地下4階ー
……桁違いのこの寒さは、この死体の腐敗を進ませないようにするためらしい……。
その名の通り、"保存室"……というわけか。
……嫌だな。
私は、薄いカーディガンの上から肩をさすった。
そして、そんなことを考えて、不快になり顔を少ししかめた。
……すると、ザックが私の顔を覗き込んで訊ねてきた。
「……なんだ?
お前、寒いのか……?」
『……え。
…あ、いや。少し肌寒いだけ……。』
「……そーかよ。」
私がそれとなく誤魔化すと、私のそんな態度が気に入らなかったのか、ザックは少し不機嫌そうにそう吐き捨てた。
レイは、そんな私達を気にするわけでもなく、奥にあった水場へと歩いていく。
私やザックも、そんなレイに続いた……。