The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第4章 Serial killer ー殺人鬼ー
エレベーターの中で一息つきながら、私は壁にもたれてしゃがみこんだ。
……利き手がしばらく使えないのは、少しばかり痛いな……。
『……はぁ…。』
私は、肺の中の空気を全て吐き出す……。
そう思えるくらい、深く、深く…溜息を吐いた。
レイチェルは、無事だろうか……。
いや、あの娘は……。
レイチェルは、賢いからきっと大丈夫だ……。
どっと疲れて少し微睡みながらも、私は片あぐらをかいた。
しばらくすると、
ーガコンッ……ー
音がして、エレベーターが着いた。
私は立ち上がって、自身に気合を入れる。
『……レイチェルを探さないとね…。』
そう意気込んで、私はエレベーターを降りた。