The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第4章 Serial killer ー殺人鬼ー
レイチェルに続いて、後からはしごを登った私が、完全に登り終え立ち上がったその時……。
ーカラン……ー
再び、何処かで聞いたような……。
空き缶が転がるような金属音が聞こえた。
……なんだか、嫌な予感がする。
そんなことを思った私は、来た方とは反対側の…、キッチンのような殺人現場に続いていた、倉庫のような部屋に続くドアとは反対側のドア……。
そのドアに手を伸ばした。
だが、やっぱり……。
ーガチャ…ガチャガチャッ……ー
『…開かない。
……鍵が、かかっているみたい……。』
ドアは、開かなかった…。
……こちらの方から行くしかないか…。
私は、大きく溜息を吐いて来た方のドアへと歩いていく。
レイチェルは不思議そうに小さく首を傾げてから、私の後ろをついてくる。
……この子だけは。
何があっても、どうしても……。
例え、私の命に変えてでも…
守りたかった……。
ーあの人を、守れなかったから……ー