The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第4章 Serial killer ー殺人鬼ー
『…何?レイチェル。』
「小鳥の所へ行っても良い…?」
振り返ってレイチェルを見つめる私を見上げるようにして見つめ返して、レイチェルは言う。
私はふっと微笑って言った。
『…ああ。構わないよ。
君は、優しいんだね…レイチェル。』
私は続いて、そっとレイチェルの頭を撫でた。
レイチェルは少しだけ首を傾げて、困ったように微笑んだ。
『んじゃあ、ついでにこっちのドアへ行ってみようか……。』
私は、来た方とはまた別のドアを押してみた。
…そのドアには、ドアノブが無かった。
『…あれ?
…ここって……。』
「…最初、開かなかったところだね。」
私の声に続いてレイチェルが言った。
『…じゃあ、小鳥のところまで行こうか。』
「…うん。」