• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第23章 Escape -脱出-




ふわりと風が吹き抜けて、
私達の肌を撫でる。

強い風の流れに、
全員がここが出口であることを確信した。


『……行こうか。』


私は外の方へと、
歩を進めていく…。
途方もなく長い階段が目の前にはあった。


『…長いなぁ。この階段。』

「……先を急ごう。」

「…そーだな。」


私の呟きに、レイとザックがそう言う。

長い長い階段を、
4人で上がっていく…。

しばらくすると、


- ウーッ!ウーッ!ウーッ! -


赤いランプの点滅。
けたたましいサイレンの音。


『っ!?』

「あ!?なんだ!?」

「……!?」


私やザック、レイが驚くのに、
セバスチャンは一切驚いた素振りを見せなかった。

直後にアナウンスが鳴り響く。


= __自爆装置が起動しました。 =
= __地下フロアより、爆発を開始します。 =


『…大変…!』

「皆!!
早く出なきゃ…!!」

レイの叫びとほぼ同時に、
地面が大きく揺れ動く。

バランスを崩した私とレイは、
それぞれがセバスチャンとザックに
抱きとめられた。


「…おい、くそ!
何が起きてんだ!!」


ザックが叫ぶと、
再びビル全体が大きく揺れる。


『…このビルで、爆発が起きているんだ!
早く逃げないと、崩壊して皆生き埋めになっちゃう!!』


私が言うのとほぼ同時に、
天井が所々崩れ落ちてきて
至る所が火を吹いた。


/ 396ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp