• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第22章 Way out -出口-





それに対して、レイが落ち着いた声音で
こう返答した。


「この部屋に出口は
"必要なかった"の。

つまり、
私の……このフロアは
1番後に、作られたもののはず。

だとすれば……
この部屋ができた時には、

外の出口は____
"既にあった"ということ。

ザックも私も、そして悠も…。
きっとそこから連れてこられたんだ。」

「…………。」


ザックは驚いたような表情をして、
レイの話を聞いている。
レイは更にこう続けた。


「この部屋は、外で私と出会ったダニー先生が
神父様に頼んで、あとから作られた部屋なの。

だから、1Fと繋げなかったんだと思う。

……降りてくる人を、"私が1度も見ていない"のは、
その証拠だよ。」

「よくわかんねぇけど、
下に降りれば良いんだな?」


少し戸惑った様な様子を見せたザックは、
わしゃわしゃと頭を掻いて、そう言った。


「…うん。

地下に降りるためのスイッチなら
このフロアのどこにあるか、覚えてるし……。

…それで、大丈夫なはず。」

「…お前が言うなら、
そうなんだと思うぜ。

__行くぞ!」

「…うん!」

『…ん、行こう…!』


ザックの力強い言葉に、私達も強く頷くのだった。




/ 396ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp