The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第3章 Floor B6 ー地下6階ー
ーガチャ、ガチャガチャッ…ー
『…んー。
こっちのドアは、開かないな……。』
ドアノブをひねって、押しても引いても…次のドアは開かなかった…。
「…鍵が、かかっているみたいだね…。」
『…そう、だね。
戻るしかないかぁ…。』
諦めた私は、ぐるりと回れ右をする。
「…うん。戻ろう。」
レイチェルは私の言葉に静かに答えてコクリと小さく頷く。
…正直、気は引けるが、さっきの部屋を通って、あの真っ赤な裏路地へと行く他…ないのだろう……。