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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第17章 Confirmation ー確認ー





「……チッ。

 ……おい、悠。
 お前は、怪我ないか?」


そんなセバスチャンに対して、
不愉快そうに舌打ちを吐き捨てたザックは、
今度は私に対して、そう問いかけてきた。

私は、冷や汗が伝い落ちる感触を肌に感じながら、
コクリ……と、1つ頷いて言った。


「う、うん……。
 大丈夫……。」

「……それはよろしかったですね。
 さぁ、お嬢様……。
 こちらへ……。」


何故かセバスチャンが満足げに頷いてそう言い、
私に手を差し伸べてきた。

その手を取ろうとした私だったが、
不意に……、ザックに手首を掴まれて、
それは出来なくなってしまった……。


『ざ、ザック……?』

「……おい、しつじ。

 お前じゃ、悠を守りきれねぇ。
 悠は……俺が守る。」


驚いてザックを見上げる私をよそに、
ザックはセバスチャンを鋭く見据えて言い放った。

セバスチャンはそんなザックを見つめて、
ふっと笑った。



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