• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第14章 Floor B2 ー地下2階ー





……私は、
私の背後に立っている"彼"に

そっと訊ねた。


「……セバスチャンは、
 悠の……何……?」

「私、ですか……?」


彼は意外そうな表情をしたあと、
ふっと薄く笑った。


「……私は、
 お嬢様の忠実な執事ですよ……____」


彼のそんな言葉を聞いた直後。

それを見計らったかのように、
鏡の上方に、再び別の白い文字が浮かび上がった。


=____君は無知なる者か?=

=それとも、己を偽っているのか?=

=ここは懺悔の間である。=

=ここから出たければ、=

=己の破片を手にし……=

=己を知れ……____‼=


独りでに書かれていく白い文字は、
そこでピタリと止まった。

……すると、その途端……____


ービシッ……ー

ーメキッ……ー

ーピシピシッ……ー

ー……バリンッ‼‼ー


鏡は大きな音を立ててひび割れ、
まるで、向こう側から叩き割られてしまったかのように……
こちら側に向かって砕けて、飛び散った……。



/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp