The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第14章 Floor B2 ー地下2階ー
「っ……。
…ははは……っ‼」
「っ……!?」
私は、セバスチャンの笑い声に驚いて振り返った。
……セバスチャンが、
片手で口元を覆って、
悶えるようにお腹を抱えて笑っている……。
セバスチャン、
そういう笑い方もするんだ……。
「……セバスチャン……?」
そんなことを思いながらも、
彼にそう問いかける。
すると、すぐに返答があった。
「……嗚呼。
いや、失礼致しました……。
私は、どうやら…
"穢れている"らしいので……。
可笑しくて、つい……。」
口元に意味深げな笑みを浮かべたセバスチャンが、
そう言う。
……その深められた笑みに、
私は身を震わせる。
……その笑みは、さながら悪魔のように見えた……。